時々ですが膝の痛みを訴える患者さんがいらっしゃいます。
特に膝に水が溜まっている方が多いです。
整形外科に行って電気を当てたり水を抜いたりしてもらっても、
またすぐに水が溜まるとおっしゃいます。
膝の関節の中で水が溜まるということは炎症が起きているので、
炎症を抑えるために消炎鎮痛剤や湿布が必要だと思われますが、
それだけでは完治しません。
体を支えるのは骨だけと思っていらっしゃる方が多いようですが、
実は筋肉がしっかりしていないと体を支える事はできません。
筋肉は伸びたり縮んだりして働いています。
筋肉のコリが強く縮んだままであれば、筋肉は働いていないことになります。
ですから凝った筋肉をきちんとほぐしてあげなければ体を支える事ができず、
膝の痛みは治りません。
当然ながら脚の筋肉をほぐしていくことになりますが、
腰が悪いことが多く、その影響で脚の筋肉が凝る事もあります。
また、臀部や股関節周囲の筋肉が凝っている方も脚に影響がでます。
それらの場所には色々なツボや経絡がありますので、
内臓の働きを整えることをきちんと行えば早く楽になりますし、
水が溜まる事もなくなります。
東洋医学では関節に余分な水が溜まることを「湿痰(しったん)」が多いと考え、
余分な水を排出させたり「湿痰」になりやすい食品の制限・調節を考えていきます。
ある程度症状が緩和されていけば、治療の他に自宅でできる簡単な運動をして頂きます。
そうすることで自分の力で血流を促し、筋肉を鍛え、痛みの出ない脚に出来るからです。