胸痛と呼吸困難の患者さんがいらっしゃいました。

今回の患者さんは冷えからではなく精神的ストレスが原因だと思われます。

胸痛・呼吸困難の原因

胸痛精神的ストレスが強いと交感神経が優位に働き、筋肉の緊張が増します。

一方で動悸が激しくなったり呼吸が速くなったりします。

ストレスからくる胃潰瘍・十二指腸潰瘍を考えてみていただきたいのですが、ストレスが過剰になると内臓に負担がかかります。

今回の患者さんも鳩尾(みぞおち)の辺りがカチカチに固まっていて、腹診する時に軽く触れるだけで非常に痛がられました。

胃や心肺、横隔膜など上半身の緊張が激しいということです。

不安感から心拍数があがり胸に痛みが現れる場合もあります。

上実下虚という状態

胸痛東洋医学的には、“気血”が上にばかり集まり、下にはうまく行かない状態を「上実下虚(じょうじつかきょ)」といいます。

上半身がのぼせて下半身が冷えるような場合や、イライラや頭痛、首肩のこりがきついのに、腰が重だるかったり足が冷えたりしているような場合などです。

今回の患者さんも足先の冷えが酷かったです。

精神的ストレスが強過ぎて、身体全体の血液循環がうまくいっていないために、上半身、特に横隔膜から上の方ばかりに血液が集まり、筋肉が緊張し、結果的に足先が冷えてしまったと思えました。

ストレスが強いと脳にばかり血を送ろうとしますし、リラックスできないために首・肩に力が入ったままになってしまいます。

西洋医学では自律神経失調というように判断されるでしょう。

いわゆる交感神経が優位で心身の緊張状態が続き、眠たいのに眠れないとか夜中に目が覚める、首や肩が凝るといった状態で、副交感神経がうまく働かず、スイッチの切り替えができないためにリラックスができない状態になっているということです。

そして、気血が上にばかり集まっていて循環がうまくいかないので、下痢をしたり便秘をしたり、内臓の働きも悪くなっています。

気血の循環を改善

上がりっぱなしの気血を下げ、気血が足らない内臓・下半身を充実させるように治療していきます。

更にマッサージを加えていくと身体がリラックスし、精神面もリラックスしていきます。

手足に鍼を打った時点で腹部の緊張が緩み、呼吸が楽になります。

更に背中に鍼を打って軽めのマッサージをすれば普通に呼吸ができる状態となります。

患者様には「息が出来る!!」と喜んでいただけました。

寒い時期は特に気をつけてください

冷え症寒い時期は特に外から冷えて首肩の緊張がきつくなります。

普段から首・肩がこり、足先が冷える人は、腰やお腹にお灸するだけでは改善されません。

やはり全身治療が必要ですし、気血の流れを改善するには時間がかかります。

焦らずじっくりと自分の体と向き合って頂きたいと思います。

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