がんにならない方法

難しいことはわかりませんが、「がん」にならない方法を教えてください!「難しいことはわかりませんが、「がん」にならない方法を教えてください!」
という書籍を読みました。

この本は、全く医療知識の無い素人である大橋弘祐という著者が、がん患者を1万人以上みてきた医師、水上 治氏に素朴な疑問を投げ掛けて、それに対して丁寧な分かりやすい解説をしてくれる、という会話形式の書籍です。


難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!以前に「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」という書籍がありました。
それは、「お金のド素人」でもある大橋弘祐氏が、東大卒、外資系証券や保険など金融数社を渡り歩いた「お金のプロ」山崎元氏に、『お金の増やし方』を素朴に質問しながら会話が進んでいくという本です。

つまり先の本は「難しいことがわからない」著者が専門家に話を聞いていくという本の「がん」バージョンのようなものです。


患者自身が勉強する

水上医師の話の中にとても興味深いものがいくつかありました。

「私がアメリカの病院にいたときに、一番びっくりしたことは、患者さんがとにかく勉強熱心だったこと。アメリカの患者さんは、がんの治療法をよく知ってるし、薬を投与するときには、どんな薬を何ミリグラム投与するかなどを、メモしてる。納得いくまで勉強して、その上でどんな治療を受けるか、患者さん自身が判断してた。それで、もし自分の容態が悪くなったとしても、安易に医者のせいにしない。自己責任の国だから、自分の体の治療も自分が責任を持つ。そういう文化だった」

日本人は医者を絶対的な存在のように信じ込んでしまっているように思えます。
自分の体に手術をしたり薬を入れたりするわけですし、一方で医師も人間であり専門分野が多岐にわたるわけですから、その間になにかしらのトラブルが起きてもおかしくはありません。

自分の体・命ですから、やはり自分自身で体の事、病気のこと、薬の事、手術のことなど、勉強する必要があるのではないでしょうか。

西洋医学と東洋医学の狭間で〜がんが消える!?

「西洋医学と東洋医学のいいとこどりをする」という章があります。
そこにとても興味深い話があります。

なんでも水上医師が東大からカリフォルニア大学に留学していた40代の女医と知り合いになり、その女医さんの腹部に10センチのがんが見つかり、転移していて2ヶ月しかもたないと宣告されたそうです。

ところがその女医さんは、治療法が無い事がわかっていたので、部屋に線香を立てて仏教式の瞑想を始めたところ、2ヶ月後にはがんは消滅したという話が記載されています。

女医さんは「清い気持ちで死んでいきたいから」という理由で瞑想をしていたそうです。

ただこういうことには日本の医療界は否定的だと書かれています。日本では仕方ないでしょう。

水上医師は話します。

「明治のときに西洋医療が国内に入ってきて伝統医療が切り捨てられたから。逆に欧米のほうは西洋医療の限界を感じて、補完医療(手術や抗がん剤などの西洋医療を補う医療)を取り入れるようになってきた。ドイツの国立大学の医学部では、補完医療の授業があり、医者は薬草を処方できる。スイスでは国民投票の結果、補完医療が正式に認められ、健康保険の対象になった」

「そう。だから、西洋医療は絶対だめだとか、東洋医療は絶対信じないとか、そういう極端な発想を持たずに、それぞれのいいところをとればいい。そういう医療をアメリカでは『統合医療』という言い方をしている。ハーバードやスタンフォードなどでも、統合医療部門を患者さんは自由に受診できる」

日本では医師が絶対的な存在です。また一般の方でも鍼灸治療がまやかしのように考えている人もいます。

日本の医師の中には鍼灸治療や漢方治療に理解を示し取り入れている方もいらっしゃいますが、まだまだ少ないです。

かつては鍼灸と漢方薬が治療方法だった

明治維新の後、富国強兵策をとった日本政府は軍隊の負傷をケアするために西洋医学の導入を決定し、それまで医療の主流であった鍼灸治療や漢方治療を否定しました。

しかし、昔の鍼灸師や漢方医ががんばったおかげで今でも鍼灸治療が生き残っています。

明治維新までは鍼医、漢方医という肩書きで治療をしていたのです。

個人的な見解ですが、欧米のように西洋医学と東洋医学が協力して患者さんを治療できる日本国になれば良いと思っています。

自分でも勉強しましょう

内容はテーマごとに、

  • 予防編
  • 検診編
  • 告知編
  • 治療選択編
  • 治療編

と別れていて、

  • そもそもがんって何ですか
  • がんになったら絶対死ぬのですか
  • コンビニの弁当は食べてもいいんですか
  • 食べたらいいものはなんですか
  • 健康診断でがんはみつかるんですか
  • がんになって何年も生きる人とそうでない人の違いはなんですか
  • がんにいい治療法はないのですか

といった素朴な疑問を投げ掛けながら、「がん」に関わる回答を引き出し、勉強していく内容になっています。

それほど高い本でもありませんし、是非読んでいただきたいと思いました。

ただ、がん治療の全てが書かれているわけではありませんから、皆さん自身が自分で本を買うなりインターネットで情報を探すなりする必要があると思います。

一方で人の弱みにつけ込んだ金もうけしか考えていない人や、怪しい宗教じみた人や団体もあるのが社会ですから、そのあたりも十分に気をつける必要があると思います。

むかしに比べるとがん治療も様々な方法が開発されています。いつかがんが治ったり発症しない世の中になってくれたらと願っています。

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