左側の背中や腰ばかりに痛みが出たりコリが出る方がいらっしゃいます。

背中をもみほぐしても湿布を貼っても痛み止めを飲んでも治らない・良くならないという人も多いのではないでしょうか。

東洋医学的・西洋医学的に考えてみました。

左肩のコリについては、「右の肩こり、左の肩こり」をご覧ください。

背中の左側の痛み

背中は嘘がつかない」をご覧になれば分かりやすいのですが、背中には内臓の不調が表れ、逆にその不調を治すための経穴(けいけつ=ツボ)が多くあります。

左側の背中が痛い・凝っているという患者さんの体をみていると同じところに症状が現れています。

特に背中にあるツボの中でも「脾兪(ひゆ)」というツボあたりに反応が出ていることが多いです。

慢性的になると脾兪の外側の経穴である「意舎(いしゃ)」というツボに痛みやコリが現れます。

そして慢性的になっている方など、脾兪あたりのコリだけでなく、骨盤までの筋肉が緊張して左の腰・背中全体が凝ってきます。

すい臓の働き

すい臓ツボの話の前に、まず「すい臓」の働きから解説します。

すい臓の働きは大きくわけて二つあります。

一つはすい液という消化液を分泌して食物を消化することです。

もう一つはインスリンというホルモンを分泌して血糖値を下げることです。

すい液

すい臓から分泌される消化液は「すい液」と呼ばれています。

すい液は、
・たんぱく質を分解する酵素「トリプシノーゲン」
・脂肪を分解する酵素「リパーゼ」
・炭水化物を分解する酵素「アミラーゼ」
などを含んでいます。

つまり三大栄養素を消化するように働くということです。

インスリン

すい臓のランゲルハンス島もう一つの働きはインスリンというホルモンの分泌です。

糖分を摂取すると、すい臓がインスリンを分泌して血糖値を下げるように働きます。

インスリンの働きは、糖分(ブドウ糖)を脂肪にして細胞に取り込んだり、ブドウ糖の燃焼を促進したりして血糖値を下げるというものです。

インスリンの多くは、すい臓の尾部(しっぽの方)にあるランゲルハンス島という組織から分泌されます。

脾兪というツボ

脾兪そして、人の背部にある脾兪(ひゆ)というツボについてです。

左右両方にある経穴ですが、左の背中に痛みやコリが現れる場合、すい臓の負担と考えています。

というのも、インスリンが多く分泌されるところがすい臓の尾部(しっぽの方)だからです。

体で言うと左の外側になります。

砂糖や果糖など糖分を多く摂取するとすい臓から大量のインスリンを分泌しなければならなくなり、すい臓の負担が増えます。

先に述べたように、インスリンを分泌するランゲルハンス島はすい臓の尾部にあり、それは体の左側にあるために、すい臓に負担がかかると体の左側の脾兪のコリとして症状が出ると考えています。

砂糖と左の背中の痛み

スイーツバイキングつまり、砂糖の多い甘いものをたくさん食べたり飲んだりすると、すい臓が大量のインスリンを分泌しなければならなくなり、その負担が左側の脾兪のコリや痛みとして現れる、と考えられます。

患者さんからどういう食生活で間食の状況をお聞きすると、だいたいの方が毎朝パン食で間食に甘いものを食べたり飲んだりされている方が多いです。

小麦粉で出来たパン類は消化が早く、すぐにブドウ糖になるので血糖値が急激に上昇しやすくなります。

左の背中が痛いという方は、チョコレートを食べながらワインを飲むとか、間食にケーキやクッキー、甘いジュースなどを飲食されているという人が多かったです。

コリと痛みを取るには

コリと痛みを取るには左の背中をもみほぐせば良いというわけではありません。

体の中から不調を治すように全体治療をして、局所治療をする必要があります。

また、糖分の多いものの摂取を控えていただく必要があります。

血糖値を下げる働きはすい臓のインスリンのみです。

また、普段から脂っこいものを多く食べていたり、お酒を多く飲まれる方は糖分以外でも、すい臓に負担がかかっていますから、気をつけてください。

どこに行ってもコリがとれない、体調がよくならないという方はご来院ください。

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