秋のような気候から急激に蒸し暑くなりました。
体調を崩している人もチラホラいらっしゃいます。

大量の水を飲んでも痩せません

drink water大量に汗をかくと咽喉が渇きますし、水分補給をしなければと思う方も多いかと思います。

女性の間でダイエット目的として、1日2L水分を摂取するというのが流行っているようですが、水を飲んでも痩せません。
便通が良くなるとかデトックス(毒出し)と言われてるようですが、便通には食物線維と運動・睡眠が必要ですし、デトックスにはきちんとトイレに行く、汗をかくことが必要です。

大量の水の一気飲みで死亡事故

一度にあまり水分を多く摂取すると頭痛、意識混濁、痙攣、そして死亡の危険まであるということが報告されていますし、実際に2014年の夏アメリカで、特に問題の無い健康な17歳の高校のフットボール選手が、血液中のナトリウムが低下し脳症で死亡しています。(Clinical Journal of Sport Medicine, 2015; 25 (4): 301 )。

水中毒と低ナトリウム血症

drink waterこれは「水中毒(みずちゅうどく、water intoxication)」が起きたのです。
「水中毒」は、一度に大量のの水分摂取によって生じる中毒症状であり、具体的には「低ナトリウム血症」や痙攣(けいれん)を生じ、重症では死に至ります。

人間の腎臓が持つ最大の利尿速度は毎分16mlであるため、これを超える速度で水分を摂取すると体内の水分過剰で細胞が膨化(大きく膨れること)し、低ナトリウム血症を引き起こす水中毒に陥ります。
「低ナトリウム血症」は、水分を大量に摂取しすぎて、血液のミネラル濃度が低下した状態です。

その他、血液中のミネラル濃度の低下は、ストレス反応を引き起こします。
その反応でなるべく薄い尿を出して血液のミネラル濃度を調整しますが、それも限界に達すると痙攣、意識障害などが出現してきます。

血液中のナトリウムイオン濃度の低下に伴い、以下の症状が生じるとされています。
•軽度の疲労感
•頭痛、嘔吐、精神症状
•性格変化や痙攣、昏睡
•神経の伝達が阻害され呼吸困難などで死亡

基本的には喉が乾いたら水を飲むことになるのですが、ミネラルウォーターに少し塩を入れて飲むのが良いと思います。

大量の汗をかいた時に、Tシャツなどに白く塩が残ったことがある人もいると思います。汗と一緒に塩分も出て行くので、水だけでなく塩分も一緒に摂取した方が「低ナトリウム血症」の予防になります。

特に乳幼児には注意が必要です

Oral rehydration下痢などで激しい脱水症状を起こした際にスポーツドリンクを大量に与えると、特に乳幼児において、水中毒を惹起することがあります。

これは一般的なスポーツドリンクではナトリウム濃度が低すぎるので、病的脱水時の水補給にスポーツドリンクを飲ませると、「低ナトリウム血症」になる危険性があるということです。
病的な脱水時には経口補水液を用いるようにしてください。

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