バセドウ病や橋本病など甲状腺の疾患で来院される方が多いのですが、同時に肩こりや痛みを訴えられる方が多いです。
手首が痛くて湿布したり痛み止めを処方されても治らない場合は精密検査を受けて下さい。
手首に痛みが出て調べてみると甲状腺機能低下症(橋本病)だった方もいらっしゃいます。
手首以外にも肘や腕全体や背中に痛みを感じる方もいらっしゃいます。

肩こりにも原因があります

右の肩こり、左の肩こり」というブログで書いたように、肩こりにも原因があります。
肩こりというのは何か原因があっての症状ですが、多くはストレス、飲食不摂生、運動不足などですが、内臓疾患や分泌腺疾患でも症状が現れます。
姿勢が悪いということで片づけられて施術を受けても、いっこうによくなりません。

低下している人は左肩

左肩の痛み甲状腺機能低下症・慢性甲状腺炎(橋本病)の人は代謝が低下しているので、左肩のこり・痛みを訴えられる方が多いです。
心臓が左側にあることとリンパ管が左肩から心臓に入っていくので、代謝が低下していると左肩に栄養が溜まりやすいからです。
そうなると血液の循環が悪くなり肩こりという症状が現れます。
※しかし、バセドウ病の場合、心拍数が上がる症状が出ることで、心臓が左側にあるため左肩が痛む場合があります。(2018.08.31加筆)

亢進している人は右肩

右肩の痛み甲状腺機能亢進症(バセドウ病・バセドウ氏病)の人は代謝が亢進しているので、右肩のこり・痛みを訴えられる方が多いです。
肝臓は飲食物を異化同化(分解・合成・解毒)して代謝を盛んに行なって熱を作り出しています。
その熱を血液に載せて一生懸命に循環させようと心臓が頑張っているので動悸が激しくなります。
肝臓が右側にあるために関連痛が起こり、右肩がこる人が多くなるというわけです。

※バセドウ病の方は右肩の痛みを訴えることが多いのですが、橋本病のように機能低下で右肩がこる方がいます。
これは代謝機能が低下し、代わりに肝臓が代謝を上げようとして胆のう炎を併発したり、肝機能障害を起こして右肩に痛みや凝りが出る場合です。(2015.10.27加筆)
※また先にも書きましたが、バセドウ病の場合には心拍数が上がる症状が出るので、心臓が左側にあるため左肩が痛む場合があります。(2018.08.31加筆)

やはり全体治療が必要です

もちろん両肩のこりや痛みを訴えられる方もいらっしゃいます。逆に必ずしも片方だけ辛いというわけではありません。
例えば橋本病の人でも胆のう炎を併発している場合は右肩に痛みを訴える方がいらっしゃいます。
あるいは、仕事が忙しかったりするとストレスに打ち勝とうと肝臓が頑張るために右肩が痛くなったり、飲み会があって飲みすぎたり食べ過ぎたりしても栄養過多になって左肩が痛くなったりします。

肩がこっているとか痛みがあるといって肩だけ治療してもよくなりません。
原因が何かを突き止めて改善していくことをしなければ、いつまでたってもよくならないでしょう。
やはり身体全体を治療をしていくことが大切だと思います。

当院にバセドウ病の患者さんや橋本病の患者さんが来られるのは治療効果もさることながら、何をどうしていけばよいかきちんと相談させて頂いているからです。

「バセドウ病」「橋本病」〜薬と手術のリスクも合わせてご覧下さい。

最後までお読みいただきありがとうございます。
三宮まで大阪から電車で21分、明石から電車で15分、三宮駅から徒歩10分のリンゴ健康院です。
姫路市、加古川市、明石市、神戸市須磨区、灘区・東灘区・北区・西区・中央区、豊中市、西宮市、芦屋市、羽曳野市、大阪市、奈良市など遠方からも来られます。
整体指圧マッサージの他、主に鍼灸治療を行なっています。