東洋医学でも口渇(こうかつ)という考えで治療をすることがありますが、西洋医学において、自己免疫疾患の一つとされるシェーグレン症候群の可能性があります。

シェーグレン症候群について

まずはシェーグレン症候群の概要です。

以下はウィキペディアからの引用です。

シェーグレン症候群(英: Sjögren’s syndrome)とは、涙腺の涙分泌や、唾液腺の唾液分泌などが障害される自己免疫疾患の一種。40~60歳の中年女性に好発し、男女比は1対14である。シェーグレンは、スウェーデンの眼科医の名前ヘンリク・フェーグレアン(英語版)に由来する。

シェーグレン症候群 by Wikipedia

もしシェーグレン症候群の疑いがあるのであれば、まずは専門医の診察を受け、適切は判断を仰ぐことが大切です。

口シェーグレン症候群は原因不明の自己免疫疾患なので、根本的な治療方法はありません。
また、ドライマウスだけでなくドライアイも併発することがありますし、その他脱毛は発熱、日光過敏、うつ状態になることもあるようです。

もしシェーグレン症候群と判断された場合の日常生活で気をつけることは下記のようなものになります。


・普段の生活を見直して、規則正しい生活をする。
・過労を避けて休めるときは休む。
・暴飲暴食をせずに栄養のあるバランスのとれた食事に気をつける。
・精神的なストレスを避けて、適度にストレス発散ができるように心がける。
・適度な運動も必要。
・定期的な診察と検査を受ける。
・必ず主治医に相談することです。

結局、心身ともにストレスをためると良くないということになります。

シェーグレン症候群についての詳細は専門病院のサイトをご覧いただくか、専門医にご相談ください。

ドライマウス(口渇)の原因は東洋医学的には津液不足

ショックを受けた女性ドライマウス(口渇)の原因は東洋医学的には津液(しんえき)不足と考えます。

津液は東洋医学において体内の正常な水分の総称とされ、肺、脾胃、腎、膀胱、三焦と関連深いとされています。
津(しん)は体表部をめぐる陽性の水分で、体温調節に関与します。
また、液は粘性のある陰性の水分で、骨(こつ)、髄(ずい)などを潤すものとされています。

【気血津液病証から見たドライマウス】

津液不足の原因

・津液の生成不足・・・不摂生、辛味・熱いものの過剰摂取、情緒不安定や過労などによる脾胃の機能低下
・津液の消耗と発散過多・・・過労・発熱などによる発汗過多
・津液の排泄過多・・・痢疾や頻尿

津液の代謝と運行の失調(津液の停滞、痰飲、内湿)

・肺:水の上源、貯痰の器、宣発粛降
・脾:生痰の源、津液生成、運化昇清
・腎:津液を主る、全身の水分代謝を調節、尿に気化
・膀胱:貯尿と排尿、尿に気化
・三焦:水液の通路

臓腑間の協調関係の失調

津液の代謝・運行に関わる臓腑の機能失調だけでなく、臓腑間の協調関係の失調でも口渇が起こると考えられています。

各臓腑から考えたドライマウス(口渇)

うがい
病証からだけでなく、各臓腑の働きから見た臓腑をご覧ください。それぞれの臓腑が津液と関わっているのがわかります。


【脾の病証から見たドライマウス】

脾胃湿熱・・・膨満感、腹部隠痛、嘔悪、口苦、小便短赤、口が粘るなど

【胃の病証から見たドライマウス】

胃熱・・・上腹部の嘈雑、口・咽頭の渇きなど

【大腸の病証から見たドライマウス】

大腸津虚・・・便秘、大便乾燥、排便困難、口乾、口臭、舌質紅少津など
大腸湿熱・・・腹痛、粘液便、小便短少、裏急後重、口渇など

【口渇という症状からの考え方】

・口渇・多飲は熱証、口渇があるが飲みたくない=瘀血
・口渇があるが飲むと吐き出し小便不利がある=痰飲
・消渇=口渇が強く多飲多尿で太らないもの=糖尿病など

東洋医学は内蔵の調子を整える

十二原之表東洋医学は陰陽五行論にのっとり、五臓六腑の働きのバランスをとって病気を治す考え方です。
ですから、一つの臓器が悪いという考え方では治療せず、各臓器の働きを考えそれぞれが協調して働けるように治療していきます。

シェーグレン症候群ではないと判明して、他に原因が認められず口渇が治らないという場合は鍼灸治療をお試しください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
三宮まで大阪から電車で21分、明石から電車で15分、三宮駅から徒歩10分のリンゴ健康院です。
姫路市、加古川市、明石市、神戸市須磨区、灘区・東灘区・北区・西区・中央区、豊中市、西宮市、芦屋市、羽曳野市、大阪市、奈良市など遠方からも来られます。
整体指圧マッサージの他、主に鍼灸治療を行なっています。