食欲不振や胃もたれ、胃痛の患者さんがよく来られます。
そういう場合はもちろん、お腹に鍼を刺すわけではありません。
手足の経穴(ツボ)や背部の経穴に鍼をして体全体の治療をした後、背中に「胃の六つ灸」をします。

食欲不振にも色々あります

胃の不調というより胃腸全体の不調という感じを受けますが、食欲不振にも色々なパターンがあります。
例えばストレスで食欲が低下した場合とか、体が冷えてしまうような職場で仕事をしている場合とか、便秘気味で食後にお腹が張っているような重たいような感じがして食べ物を残してしまうような場合などです。

ストレスで胃炎や胃潰瘍になると食べられません。体が冷えると熱を作り体温を逃がさないようにするために体の中心だけ熱くなり胃に不調が現れます。便秘気味だと先が詰まっているのですから食べ物が入ってきません。また、甘いものや小麦粉製品を食べ過ぎても糖反射が起こって胃腸の働きが止まるので、胃もたれが起こったりします。
もちろん飲み過ぎ食べ過ぎでも胃腸が悪くなります。

胃の六つ灸とは

胃の六つ灸胃の六つ灸というのは、膈兪(かくゆ)・肝兪(かんゆ)・脾兪(ひゆ)と呼ばれる三つの経穴、左右合わせて六つの経穴にお灸をして治療する方法です。「胃の六つ灸」にも順番があるので、適当にするのはよくありません。

この「胃の六つ灸」をすると患者さんはたいてい「お腹が空いてきた」とおっしゃいます。
「胃の六つ灸」だけで治療をすることはありません。やはり内臓全体、体全体の調和がとれるように治療しなければならないので、手足や背部の経穴を用いて治療します。

腹部の緊張も無くなります

腹診をしてその日・その時の体調を診るのですが、お腹に触れるだけで痛みが強いような患者さんでも、全体治療をして「胃の六つ灸」をするとウソのようにお腹の緊張が無くなります。
患者さんは「魔法みたい」と仰いますが魔法ではありません。

「お腹空いたぁ〜」と言いながら帰って行かれるのが常です。
当然ですが胃酸過多の方にはすることはありません。胃酸過多が悪化するばかりだからです。

体の声を聞いて下さい

あと「どうしても元気が出ない」というような方でも、胃腸が弱っていることに気付かずに過ごされている方がいらっしゃいます。
食べるというのはとても大切な本能ですから、そのままにしておいてはいけません。
普通に食べられることが大切です。

生活全体も見直しましょう

一日30分早歩き程度の運動をすることで胃腸が丈夫になっていきます。また睡眠時間も重要で、睡眠不足の状態で無理やり3食食べるとたいていの人は胃もたれを起こします。仕事で帰宅が遅くなったような場合は、朝食を無理やり食べずに、小さなおにぎりを持参し、職場に着いた頃にちょっと食べると良いでしょう。

これから梅雨・夏と外部からのストレスで体調を崩しやすくなりますから、食欲不振だと感じる場合は早めに治療を受けるようにしてください。

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